これまで病院で働いてきた看護師が特養への転職を考えたとき、具体的にどのような違いがあるのか気になる人も多いでしょう。
同じ看護師資格を活かす仕事ですが、その役割や環境は大きく異なります。
その違いを理解することは、自分に合った職場かどうかを見極めるための大切な一歩となるはずです。
もっとも大きな違いは、病院が治療の場であるのに対し、特養は利用者の生活の場であることでしょう。
病院では病気や怪我の治療が最優先され、検査や治療を中心としたスケジュールで一日が動きます。
一方、特養は利用者が自宅と同じように自分らしく暮らすことを支える場所です。
そのため、看護師の役割は治療の補助ではなく、日々の健康管理や体調変化の観察が中心となります。
この役割の違いは、関わるスタッフの構成にも表れているのが実態です。
病院では医師の指示のもと多くの看護師がチームで動きますが、特養では看護師の配置が少数で主役となるのは介護士と言えます。
看護師は医療的な判断を求められる唯一の専門職として、介護士と協力しながら働くことになるのです。
介護士からの相談に乗ったり、医療的な知識を共有したりと円滑な多職種連携を築く調整役としての役割も欠かせません。
また、ケアのあり方も異なり、病院では効率的な医療提供が求められますが、特養では利用者一人ひとりの状態や希望に合わせた個別ケアが基本です。
食事の時間や入浴の方法、日中の過ごし方などその人らしい生活リズムを尊重した関わりが求められます。
急性期の病院のように目まぐるしい変化はありませんが、その分一人の利用者とじっくり長期間にわたって向き合い、人生の最終段階に寄り添える病院とは違う深いやりがいを感じられるでしょう。